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第一回 「日本と韓国の価値観の違いはどこからくるの?」 *************** 2002年9月28日、東京・三田にて、和散歩・趣き深き会 第1回「日本と韓国の価値観の違いはどこからくるの?」を開催しました。当日は、李映京さんをお迎えし、参加者10名(Total12名)で活発なディスカッションが行なわれました。これは、その議事録と参加者の感想です。 ここでの発言は、あくまでも参加者の主観です。したがって、事実に即していないもの、また、皆様とのご意見が違うことがあるかもしれません。何分、「一人の日本人」「一人の韓国人」の意見として、ご覧いただけますよう、お願い申し上げます。 最後に、会にご協力いただいた映京さん、場所を提供してくださった大久保さん、そして、その発言で会を盛り上げてくださいました参加者の皆様に厚くお礼申し上げます。そして、これからもよろしくね。 和散歩・主宰 嘉誉 *************** 書記:嘉誉(和散歩) 2.1.個人としての日本と国としての日本は感じ方が違う 日本に11年住んでいて、たくさんの日本人に出会った。その中で感じる日本はとても好き。けれど、それが、国レベルの話になると、感情が豹変して嫌悪感になってしまう。自分でも、なぜか、説明がつかないところがあるが、歴史認識の差が大きいのはのは間違えないだろう。前回のサマリーにもあるが、韓国の教育では近代史に重点をおいて学ぶ。この中で、日本の侵略の歴史について徹底的に覚えさせられるのだ(この点は、サマリーにもかかれているので、併読ください)。 サマリー以外のことをすこし触れてみよう。侵略の歴史を紐解くと、やむを得ず、親日派に寝返った人もいた。この人たちの名簿「親日者名簿」が現在出版されている。これは、ある種の烙印のような感もある。また、混乱の最中、民族のリーダーが育たなかったということは韓国としては痛手だ。こういったものが複雑に絡み合って、日本に嫌悪感を抱かせるのだろう。 2.2.現代の文化は評価が高いけど、伝統文化は軽く見られている。 日本の現代文化の素晴らしさを世界に知らしめたのはやっぱりSonyだと思う。あの製品のかっこよさは日本文化への憧れを後押ししている。あと、象印の評価も高い。電子ジャーやポットは絶対に象印が一番。その他でも、韓国にはJJなどの女性ファッション誌(日本語版)がたくさん入っていて、多くの女性が買っている。それも、なんと日本の発効日よりも前に入っていたりするから、驚き。 一方、日本の伝統文化は朝鮮半島から伝わったものなので、軽視されている。こう思っているのは、たぶん、中国も同じではないだろうか。 2.3.何かを訴える時に、日本人は感情に訴えかけるが、韓国はデータで主張する 例えば、戦争。日本人は、かわいそうな映像をうつしたりして、涙を誘い、「〜をやめよう!」と主張をする傾向にある。しかし、韓国の場合は、感情よりも、データ。慰安婦の問題でも、どれだけの数が拉致されたかというデータを使って主張する。 2.4.日本人に比べ、戦争を間近に感じる 韓国には2年(以前は3年)の兵役がある。自分の身内が軍隊に行っているとなると、否が応でも戦争を身近に感じる。 2.5.韓国では日々危機を持ちながら暮らしている 北朝鮮との緊張関係の中で、新聞のトップに38度線付近に不穏な動きありというような記事が載ると、インスタントラーメンとコンロが買い占められ、市場から真っ先に消える。 また、韓国人はゴールドがとっても好き。例えば、子供が生まれると、親戚一同、赤ちゃんの指サイズの指輪を贈る。親は、これを集め、その子に何かあったときに備えておいてあげる。 2.6.日本の街はとっても静か ある韓国の人が日本に生活していて、いった。 「日本で住んでいて、一番驚くのって何だと思う?それはね、街が静かなことよ」 朝起きて、外を見ると、人が誰もいなく、すずめの音がチュンチュンないていたという。日本人にとっては当たり前の朝の風景だが、その韓国人にとっては、「もしかしたら、戦争がおこったのでは。。。」とすごく不安になったそうだ。 2.7.「そでの下(賄賂)の文化」 映京さんは、小さい頃、母親が白い封筒に包まれたものを学校の先生に渡していたのを今でも覚えている。韓国では、自分の子がちゃんと先生に見てもらえるように、「そでの下」を贈るのだそうだ。最近では、現金では問題になるので、商品券などを贈ることが増えたらしい。 この流れは日本にも見られる。代表的なものは、お中元、お歳暮。その他の「そでの下」としては、政治家や医者の世界でのものがあるといわれる。 2.8.日本からの輸入「いじめ」 韓国では、昔、弱いものにはヒーローがつき、いじめということがあまり見られなかった。もちろん、まったくなかったわけではない。一人だけ遊んであげないことを「ワンタ」といった。しかし、最近、「イジメ」という言葉が、韓国でも使われだして(日本語そのままで使われている)、いじめられる子が出てきたという。 2.9.大学の先生は、待遇がいい。 大抵の場合、日本の方がどんな職業でも待遇がいいのだけれど、大学の先生に関しては、韓国のほうが待遇がよいようだ(賃金・地位)。 2.10.目的達成に関する違い 日本はプロセスを大事にするが、韓国では結果を大事にする(目的地に到達することが重要)という印象が強い。 2.11.韓国では在日朝鮮人が嫌われる。 日本人が嫌われるのと同じ仕組みではないのだが、韓国において在日朝鮮人は嫌われる傾向にある。 2.12.韓国では、子供の海外留学や移民が増えている 子供の教育の為に海外に行く人が増えている。場所としては、北米が多い。また、移民の地として人気があるのは、カナダとオーストラリア。日本においては、移民というのは、まだ少ないが、子供の海外留学は増えている。 2.13.若い人に生き方の選択があるのはうらやましい。 日本では、フリーターという身分が成り立つが、韓国ではありえない。現在、マクドナルドで働いているのは、アルバイトではなく正社員の場合がほとんど。それも時給250円ぐらい。 2.14.儒教とキリスト教はぶつからない 両方とも似た思想が多く盛り込まれているから。例えば、親を大切にする、贅沢をしないなど。それ以外にも、キリスト教が受け入れられた要素として、「ここで耐えれば天国がまっている」という考えがある。映京さんの周りでも、小学生が食べられない子供をやしなっていたり、友人が反政府デモで死んだりしている。こういった、辛く厳しい状況も、現世を越えれば、功徳を積めば、天国が待っているという思想にマッチしたのだろう。 2.15.韓国で活躍が期待される「3・8・6世代」 3 30歳代(今は、40歳になっている人もいる) 8 80年代を大学生として過ごした 6 60年代生まれ この人たちのことを、3・8・6世代といい、今、一番、韓国を背負って立つと期待されている世代。 2.16恨(ハン)は「恨み」ではなく「ファイト」 日本では、韓国で言う、「恨(ハン)」を「恨み・苦難」などネガティブな感情として伝えているが、これは違う。苦難等の中で湧き上がってくる、「それでも頑張ろう!」といったファイト、と理解するほうが近いであろう。 2.17韓国の北朝鮮に対する微妙な感情 韓国からみて、北朝鮮は、同じ民族でありながら、南北に引き裂かれた歴史があり、個人としては、愛情を感じている。韓国と北朝鮮は、いずれ、統一されるべきだと思う。しかし、現在は韓国自体に経済混乱が起こっており、これ以上の混乱を避ける意味でも、すぐに統一すべきではないと思う。 韓国は実は、北朝鮮が核を保有しているということを喜んでいると思う。なぜなら、アメリカ、中国、フランス等が核を保有する中で、北朝鮮が核を持つということは、核攻撃の抑止力につながるし、またアメリカ、ロシアなどの強い国の言いなりにならなくて住むから。 2.18.陽気な韓国人 日本人は、真面目だと思う。例えば、日本の年賀状は、真面目な文面しか送られてこない。しかし、韓国のものは、笑いを誘うような内容になっている。韓国人は、歌ったり踊ったりすることが大好き。観光バスの中でも踊っている人を見かける。 2.19.個人レベルでの運動をなぜ日本は起さないのか。 韓国では、女子大生がご飯を食べながら民衆について語っているのは普通の光景。日本は、今回の北朝鮮の拉致問題でも、デモが起こったりしない。韓国であれば、きっと官邸の前に抗議デモの集団が押し寄せたことと思う。 2.20.韓国での女性に求められるもの、男性に求められるもの 韓国では、女性に対する評価において、「容姿」が重要な意味を持つ。日本から、韓国の整形ツアーがあったりするが、韓国では、整形がとてもポピュラー(といっても、全員がしているわけではないけど)。親が、子供を病院に連れて行くこともある。ファッションでこだわるのは、化粧。まずは、目もとのおしゃれ。アイラインを刺青でする人もいる。また、口は真っ赤な口紅をつけるのが韓国流。 一方、男性で重要なのは、お金。男性というのは、女性を養うものという儒教的観念があり、威厳もある。男性は、絶対、家事をしない。逆に、女の人はでしゃばらない。仕事でも、結婚したら大抵やめるし、OLも5年契約であったりする。 2.21.韓国では、家族の繋がりは強い 韓国では、嫁いだとしても、一週間に1回ぐらいご主人か奥さんの家族とご飯を食べるのが普通。遠く離れていても、1ヶ月に1度ぐらい訪問する。日本では、結婚したら、年に1〜2回が普通。 2.22.おばあちゃんが元気! 日本のおばあちゃんは、あまり外に出ないが、韓国のおばあちゃんは働き者。ちょっとしたものでも、風呂敷を広げて商売を始めたりする(売れるかどうかは別の話だが)。そこで、近くのおばあちゃんとお話するのも楽しみの一つ。 2.23.助けあいの精神 韓国では、市場に行って、お店の人がいないと、隣の人が代わりにその店のものを売ってあげたりする(値引き交渉までその人が引き受けてやってあげる)。 *************** 3.参加者の感想 短時間で、近くて遠い国・韓国を知ることが出来ました。特に通常知ることが出来ない宗教の考え方を知ることが出来てよかった(IT系会社勤務・男性) 知らない文化も理解でき、又、知的刺激がよかったです(金融会社勤務・男性) 日本の25-30年前の田舎の習慣に近いものを感じていましたが、似たところもあるし、やはり違うところも多く、それは新しい発見だった。メンバーも講師も活発で、自ら聞かないで、知りたいことは聞けたけど、発言が少なくてすみません。納得したのは、個人レベルと組織・国レベルでの日本に対する感情(は、違うということ)(メーカー勤務・男性) 単純なことですが、韓国人の日本人に対する見方の一端を見ることが出来ました。両国の間で、個人レベルで、仲がいいのに、集団になると別の感情を持ってしまう現状に驚きを持ちました(情報通信系会社勤務・男性) 「うち」と「そと」、「個人」と「集団」、「無意識」と「意識」がどんな影響を与えるかについて、強く意識しました。ありがとうございました(情報通信系会社勤務・男性) 「個人から国にシフトすると、感情や印象が化ける・化物になる」。この感覚に、共感しました。韓国に気持ちが向くようになりそうです(建設会社勤務・女性) メディアを通しての情報もよいが、生の声を聞くことも大切であると感じました。まだ、韓国にいったことはないのですが、近々1回行ってみようと思いました(会社経営者・男性) 直接会って(見て)話すことの重要性をすごく感じました。どこの人でも、良い人は良いのだなぁ。。。(デザイナー・男性) |
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