第三回
「日本と韓国の価値観の違いはどこからくるの?」続編
1.はじめに
2.議事録
3.参加者の感想
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1.はじめに
2002年11月1日、東京・三田にて、和散歩・趣き深き会 第3回「日本と韓国の価値観の違いはどこからくるの?」の続編を開催しました。当日は、李映京さんをお迎えし、ディスカッションが行なわれました。これは、その議事録と参加者の感想です。ほとんどが第一回の参加者であったため、ディスカッションもリラックスムード。「なんか、会というより、友達に会いにくる感覚」という、映京さんの言葉のごとく、前回よりみんなの距離が近くなった、そんな会になりました。
さて、ここでの発言は、あくまでも参加者の主観です。したがって、事実に即していないもの、また、皆様とのご意見が違うことがあるかもしれません。何分、「一人の日本人」「一人の韓国人」の意見として、ご覧いただけますよう、お願い申し上げます。
最後に、会にご協力いただいた映京さん、参加者の皆様に厚くお礼申し上げます。
和散歩・主宰
嘉誉
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2.議事録
書記:嘉誉(和散歩)
2.1.交通ルール
韓国では、車と歩行者の信号が違う。だから、横断歩道を渡っている時に車が出てくるのは、びっくりする。
韓国では、バイクが歩道を走る。
日本の交通マナーは東と西では違う。東京の人のほうが、結構、マナーがいい。
2.2.食べもの
韓国には、しょっぱいお菓子はない(日本の煎餅のようなものはない)。饅頭系はある。
シナモン、干した柿、松の実などの入ったジュースを家でよく作る。韓国では、このジュースやキムチなどを外で保存する。冬になると、このジュースを誰が取りに行くか決めるのに一悶着(寒いから)!
焼き鳥屋さんで、2次会をしたときのこと。キャベツのザク切りが出てきてびっくり(でも、結構、おいしかったみたい)。韓国では、キャベツは蒸した状態で出てくる。生は、白菜(あまり食べ過ぎるとおなか壊すけど)。
2.3.住宅事情
日本のベランダを見ると、よく洗濯物を干しているが、韓国では居間に干す。だから、居間で干すグッズが充実している。
最近は、マンション生活の人も増えた。一軒屋では庭に置く、キムチや野菜などの食べものはベランダで貯蔵する。
マンションに入居する時、韓国では2年間の部屋代を一括で払わなければいけない(新婚レベルでは、800万円ぐらいが普通)。でも、このお金は、2年後、入居者が家を出るとき、すべて返ってくる!大家さんは、この入居した時のお金で投資をして儲けるのだ。
2.4.結婚に必要なもの
韓国の人が結婚する場合、嫁入り道具は新婦側がそろえる。新郎の家族は、「うちのお嫁さんは、こんなものを持ってきてくれたの」と、親戚知人に自慢するのだ。だから新婦は、きっちりしたものをそろえなくちゃいけない。一方、新居の費用は新郎が出す。新郎は、親兄弟に借りて(または銀行)でも、部屋代作らなければいけない。上記のように、800万円も作るのだから、親兄弟のいない人は本当に大変なのだ。
2.5.情報交換の場・サウナ
サウナは情報交換の場。主婦は、朝9時〜15時ぐらいまでいる。お昼だって、出前を頼んで、サウナで食べちゃう。
2.6.タクシーの運転手
韓国のタクシー運転手は結構乱暴。男性と一緒に乗っていればまだましだけれど、女性一人で乗っていると、たまにトラブルが。。。例えば、丁度の金額を持っていないで乗車すると、つり銭を返してくれなかったりする。IMFが韓国に介入した後、リストラされた人がタクシーの運転手として働くようになった。それからというもの、親切な人が増えた。リストラされた人がなる職業がタクシーの運転手というのは、日本も同じね。
2.7.民族衣装
日本では、着物は冠婚葬祭ぐらいしか着ない(それもすくなくなったが)。韓国でも、普段は、面倒なので着ないが、親戚の集まりなどの時には着る。着るのは、結婚してる人や、小学校上がるまでの子。結婚式場合、親戚であれば皆着る。
民族衣装には、色に対する規定がある(こういう人は、この色とか)。
2.8.拉致問題
現在、ニュースでとりあげられている、北朝鮮による拉致問題。韓国人として、一人の人として、怒りを感じる。「もし、今、自分が拉致されたとしたら。。。」。そう考えると、本当に恐ろしい。
と同時に、この問題を聞くと、韓国で起こった慰安婦問題のことを思い出す。韓国での拉致問題は、植民地支配36年の最後の頃2・3年に起こった。私たちは、どういう部屋で、どういう形で、慰安婦の問題が起こったかということを聞いて育っている。だから、この問題のニュースを見るときは、いろんな思いが錯綜する。
私の利用する電車でいつも見かけた、チマチョゴリを着ている学生。最近、その子達がジャージで登校しているのを見る。北朝鮮の拉致問題が、ニュースになった後、嫌がらせなどを受けているのかと思うと、残念だ。
2.9.大学生の社会問題への関心
日本人大学生のニュースに対する関心のなさには驚く。例えば、韓国語を専門としている学生に、現在話題のキムヘギョンさんの話をしても、その名前すら知らない人がいる。
韓国の大学の門をくぐるまでの道には、喫茶店やファッション・ブティックやヘアサロンしかないが、一旦、大学入ったら、壁から道から至るところに社会問題に関する記事が貼ってある。もちろん、そのすべてを見るわけではないが、日本の学生より社会問題に触れる機会が多し、関心も高い。
2.10.人との付き合い
韓国でも、在日韓国社会でも、知り合いにおすそ分けをよくする。たとえば、キムチを漬けたら周りの人にどんどんもっていく。その時、受け取った側は、お返しのことをあまり気にしない。しかし、日本では、何かもらったら、返すというのが慣習になっているようだ。
キムチを日本人の知り合いに持っていってあげたときのこと。すごく、恐縮するようなお返しをもらった。あれ以来、物をあげた後のお返しを考えるのがこわく、日本人に物を持っていくことを躊躇する。
物をもらった時の反応。いらないものをもらっても、うれしそうにするのは日本人。いらない物をもらったら、「これ、あまり好きじゃないのよね」とはっきりいえるのが韓国人。
日本では、協調性が重んじられる。例えば、食事の席で上司が「きつねうどん」といったらみんなきつねうどんを頼まなくちゃいけないというような(今は少なくなったけれど)。一方、韓国では、自分が食べたいものをいわないとだめ(「皆と一緒で」などというのは、いけない)。
義理で何かをあげるという発想はない。例えば、バレンタインの義理チョコという発想は韓国にはもともとない(でも、バレンタイン商法は日本から韓国に輸出されたらしい)。
マンション暮らしが多くなった今も、韓国では近所づきあいがある。例えば、20階建てぐらいの大きなマンションでも隣の人をよく知っている。これは今後もかわらないだろう。
日本人はあまり知らない人としゃべらない。特に、コンビ二、スーパー等、しゃべる必要のない店が増えて、その傾向は加速しているような気がする。若干見られるのは、何かを通じての会話。例えば、犬を持つ人同士や、子供を持つ人同士が互いに声をかけたりすることなど。
欧米人が、知らない人にも「ハーイ」と声をかけるのは「敵意がないよ」ということを示す合図だそうだ。
日本人は、自分が相手をどう思うかより、自分が相手にどう思われるかを気にする。日本人は、人と同じであることが快適。韓国には、受身の発想があまりない。韓国語の文章の組み立てにも、受身の言葉がほとんどない。
日本では、葬式に行かないと絶対に最後まで言われる。建設業は特にその傾向があり、役職を持つ人などは、地域の冠婚葬祭に顔をだすのが仕事だったりする。
2.11.上下関係
韓国では、肩書きで人を呼ぶ(部長、先輩、お兄さん、お姉さん、一番目のお姉さん)。基本的に、名前で人を呼ぶことはしない。ただし、上の人が下の人を名前で呼ぶということはある。
韓国では、食事会などに行ったら、必ず、上の人がお金を払う。それができなかったら、面子が立たない。
2.12.今を楽しむ韓国、将来に備える日本
日本人が、将来に備える傾向があるのに対し、韓国人は、今、楽しいほうがいいと考える傾向にある。これが裏目に出るのが、カードの利用の仕方。韓国では現在、15人に一人はカード負債で苦しんでいるそうだ。
日本はこの経済不況で、皆が暗い顔をしている。しかし、韓国では、IMFが入り、とても深刻な状況に追い込まれていても笑っていられる明るく強い国民性がある(日本人は、ここで明るくしていると、周りから顰蹙を買う?)。
2.13.伝統文化って残すべき?
日本では、お茶、いけばな、天皇家などいろいろなものが血で受け継がれている。血縁で伝統文化が受け継がれているのは意味がないのでは(韓国には、こういう風に、血で残っているものが少ない)?
廃れようとする文化を守ろうとしているが、長期的に見て廃れるものは廃れる。だから、無理に守らなくてもいいのでは?一方、伝統として残っているものには、その国、そのコミュニティーの歴史、哲学等、いろいろなエッセンスが詰まっている。皆の関心が薄れたからといって、すべてを無くしてしまっていいものか。(このトピックは、いろんな議論を生みました。貴方はどう思いますか?これは、別の機会に、ディスカッショントピックとしてあげたいと思います)
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3.参加者の感想
新聞に”韓国”っていう文字があると、記事を見るようになりました。
今まで、やはり関心が薄かった事を改めて認識したと同時に、映京さんの目を通した韓国の世界を目の前に風景が映し出される様に、共有出来た気がします。自分の国の事をあれだけ語る事が出来るのは、とてもすばらしい事ですね。
それから、日韓の文化の違いが生ずる、源点に少し近づけたと感じました。侵略で時代の空白が有った事から生じたかも知れない、文化の継承の中断。少し続きも知りたいと思いました。(メーカー勤務・男性)
前回の様な緊張感はなかったけれど、楽しめたイベントでした。アフターの韓国と日本の伝統芸能に関する考え方の違いが、今回はすごく面白かった。コミトン(注:私の知人がやっている「知恵市場http://www.nifty.com/chieichiba/
」のメルマガ)で話題になっている不良債権問題から派生した、産業としての日本文化を考えるヒントが、ちりばめられているのになんかうまくまとまらない・・・。何か、まだピースが欠けている感じです。(グラフィックデザイナー・男性)
友達になってしまえば、「違い」も新しい発見、楽しみのひとつなのだなあと思いました。例えば、伝統芸能について「なくなってしまってもいいのでは?」というのは、どきりとしたけど、悪い感じはしませんでした。私個人は「それもあり」とは思わないけど(笑)、そういうふうにも考えられるなあ、面白いなあと素直に認められました。(建設会社勤務・女性)